国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(3000-JA)[OHZORA trial]:
MTX併用
無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較多施設共同試験

一部承認された用法及び用量外の成績が含まれるデータですが、本試験は申請資料として評価されているため掲載しています。

ナノゾラ80mgを投与された群は、承認外の用法及び用量のため、有効性データから削除しています。

社内資料:第Ⅱ/Ⅲ相試験(3000-JA)(承認時評価資料)
(本研究は大正製薬株式会社の資金により行われた。)

治療期A(24週まで)

ACR20改善率[16週時]:主要評価項目(検証項目)

16週時のACR20改善率は、プラセボ群37.3% 、ナノゾラ30mg群79.6%であり、ナノゾラ群のプラセボ群に対する優越性が検証された。

ACR50/70改善率[16週時]:副次評価項目

16週時のACR50/70改善率は、それぞれプラセボ群で12.0% 、2.7% 、ナノゾラ30mg群で55.9% 、34.2%で あり、いずれも有意差が認められた。

ACR20/50/70改善率の推移[~24週時]:副次評価項目

mTSSのベースラインからの変化量[24週時]:主要評価項目(検証項目)

24週時のmTSSのベースラインからの変化量は、プラセボ群0.9 、ナノゾラ30mg群0.6であり、優越性は検証されなかった。

X線所見で関節破壊の進行が見られなかった患者の割合[24週時]:
追加解析

24週時のmTSSのベースラインからの変化量ΔmTSS≦0の患者の割合は、プラセボ群56.0%、ナノゾラ30mg群73.0%であり、有意差が認められた。

追加解析として、mTSSのベースラインからの変化量ΔmTSS≦0の患者の割合について頻度集計を行い、χ2検定を適用してプラセボ群との群間比較を行った。なお、本追加解析については開鍵後に計画され、当局の評価を受けて審査報告書に記載された。

mTSSのベースラインからの変化量の累積確率プロット[24週時]:
副次評価項目

DAS28-ESR:副次評価項目

CDAI:副次評価項目

各評価項目のベースラインからの変化量の推移[~24週時]:
副次・薬力学評価項目

安全性:副作用の発現状況[~24週時]

24週時における副作用発現率はプラセボ群18.7%(14/75例)、ナノゾラ30mg群27.6%(42/152例)、ナノゾラ80mg群25.3%(39/154例)であり、主な副作用は、プラセボ群で上咽頭炎6.7%(5/75例)、ナノゾラ30mg群で上咽頭炎5.3%(8/152 例)、気管支炎3.3%(5/152 例)、ナノゾラ 80mg 群で上咽頭炎4.5%(7/154 例)、細胞マーカー増加3.9%(6/154例)であった。重篤な副作用(死亡例を除く)は、プラセボ群の2例[穿孔性虫垂炎(投与中止)、肺炎]、ナノゾラ30mg群の1例[間質性肺疾患(投与中止)]、ナノゾラ80mg群の2例[間質性肺疾患(投与中止)、腎膿瘍(投与中止)]であった。死亡・重篤例以外で投与中止に至った副作用は、ナノゾラ30mg群の3例(肺炎、血中β-D-グルカン増加、呼吸困難)、ナノゾラ80mg群の2例(貧血/肝機能異常、乾癬様皮膚炎)であった。死亡に至った副作用としてナノゾラ80mg群で播種性結核1例が認められた。

治療期B(52週まで)

ACR20改善率の推移[~52週時]

DAS28-ESR

CDAI

安全性:副作用の発現状況[~治験終了時]

治験終了時の副作用発現率は、ナノゾラ30mg群で42.7%(61/143例)、ナノゾラ80mg群で40.3%(62/154例)、ナノゾラ30mg→80mg群で33.3%(3/9例)、プラセボ→ナノゾラ30mg群で43.2%(19/44例)、プラセボ→ナノゾラ80mg群で39.1%(9/23例)であった。主な副作用は、ナノゾラ30mg群で、上咽頭炎9.8%(14/143例)、気管支炎4.9%(7/143例)、ナノゾラ80mg群で、細胞マーカー増加6.5%(10/154例)、上咽頭炎5.8%(9/154例)、ナノゾラ30mg→80mg群で、胃腸炎22.2%(2/9例)、上咽頭炎、咽頭炎各11.1%(1/9例)、プラセボ→ナノゾラ30mg群で、上咽頭炎9.1%(4/44例)、気管支炎、細胞マーカー増加各6.8%(3/44例)、プラセボ→ナノゾラ80mg群で、上咽頭炎、蜂巣炎各8.7%(2/23例)であった。重篤な副作用(死亡例を除く)は、ナノゾラ30mg群の2例[間質性肺疾患(投与中止)、細菌性胸膜感染(投与中止)]、ナノゾラ80mg群の4例[間質性肺疾患(投与中止)、全身性エリテマトーデス、腎膿瘍(投与中止)、肺炎]であった。死亡・重篤例以外で投与中止に至った副作用は、ナノゾラ30mg群の3例(肺炎、血中β-D-グルカン増加、呼吸困難)、ナノゾラ80mg群の2例(貧血/肝機能異常、乾癬様皮膚炎)、プラセボ→ナノゾラ80mg群の1例(蜂巣炎)であった。死亡に至った副作用としてナノゾラ80mg群で播種性結核1例が認められた。

免疫原性

ADA(抗薬物抗体):抗オゾラリズマブ抗体

24週までのADA評価の結果、ナノゾラ投与後にADA陽性となった患者(ADA陽転)または抗体価が増加した患者(ADA抗体価増加)の評価可能例数に対する割合は、ナノゾラ30mg群で28.3%(43/152例)であった。
治験終了時までのADA評価の結果、ナノゾラ投与後にADA陽性となった患者(ADA陽転)または抗体価が増加した患者(ADA抗体価増加)の評価可能例数に対する割合は、ナノゾラ30mg群で30.8%(44/143例)であった。

NAb(中和抗体):抗オゾラリズマブ中和抗体

24週までのNAb評価が一時点でも陽性であった患者(NAb陽性)の評価可能例数に対する割合は、ナノゾラ30mg群で1.3%(2/152例)であった。
治験終了時までにNAb評価が一時点でも陽性であった患者(NAb陽性)の評価可能例数に対する割合は、ナノゾラ30mg群で7.0%(10/143例)であった。
なお、ADA陰性または抗体価が増加しなかった患者はNAb陰性とした。

試験概要

目的 治療期A メトトレキサート(MTX)併用下でナノゾラ30mgまたは80mgを4週間隔で皮下投与したときの有効性についてプラセボを対照として優越性を検証するとともに、用量を設定する。また、安全性および薬物動態を検討する。
治療期B 長期投与での安全性、有効性、薬物動態を検討する。
対象 MTX治療で効果不十分な関節リウマチ患者381例
試験デザイン 治療期A  無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較多施設共同試験
治療期B  非盲検多施設共同試験
方法 治療期A MTX(6~16mg/週)併用下でプラセボ、ナノゾラ30mgまたは80mgを4週間隔で24週間、計6回皮下投与した。[EE基準*1に該当した場合は20週間、計5回皮下投与]
治療期B MTX併用下でナノゾラ30mgまたは80mgを4週間隔で28週間、計7回皮下投与した。24週の治験薬投与は二重盲検下で行った。[EE基準*1に該当した場合は32週間、計8回皮下投与]
評価項目 治療期A [有効性] [主要評価項目] ACR20改善率(16週時)(検証項目)
mTSS のベースラインからの変化量(24週時)(検証項目)
  [副次評価項目] ACR20/50/70改善率*2、mTSS*3、DAS28-ESR*4、CDAI*4、患者によるVASを用いた疼痛評価*4、患者によるVASを用いた全般評価*4、医師によるVASを用いた全般評価*4、圧痛関節数(68関節)*4、腫脹関節数(66関節)*4、HAQ-DI*5など
[薬力学] hs-CRP*4など
[安全性] 副作用など
[免疫原性] 血漿中ADA、血漿中NAb(血漿中ADAが陽性の場合のみ検出試験を実施)
治療期B [有効性] ACR20改善率*2、DAS28-ESR*4、CDAI*4など
[安全性] 副作用など
[免疫原性] 血漿中ADA、血漿中NAb(血漿中ADAが陽性の場合のみ検出試験を実施)
解析計画 治療期A終了時に盲検を解除して中間解析を実施した。
治療期A

[主要評価項目]ACR20改善率について、薬剤群別に頻度集計を行い、TNF阻害薬の使用経験を層別因子としたCochran-Mantel-Haenszel検定を適用して群間比較を行い、プラセボ群との群間差の95%信頼区間を算出した。mTSSの変化量について、薬剤群別に基本統計量を算出し、変化量にベースラインおよびTNF阻害薬の使用経験を共変量とした共分散分析を適用して群間比較を行い、プラセボ群との群間差の95%信頼区間を算出した。多重性はBonferroni型の多重調整に基づくgraphical approachを適用し調整した。

[副次評価項目・薬力学評価項目]
(計数値データ)ACR20改善率の各評価時点において、主要評価項目と同様の集計・解析を行った。ACR50/70改善率はACR20改善率と同様の集計・解析を行った。また、DAS28-ESR、CDAIについて寛解基準に従って薬剤群別に頻度集計を行うとともに、寛解達成率を算出し、χ2検定を適用してプラセボ群との群間比較を行った。
(計量値データ)mTSSは累積確率プロットを作成した。その他の評価項目は、各評価時点において主要評価項目のmTSSと同様の集計・解析を行った。なお、重要な評価時点をmTSSは24週時、その他の評価項目は16週時とした。
副次評価項目において、多重性の調整は実施しなかった。

[追加解析]mTSSのベースラインからの変化量ΔmTSS≦0の患者の割合について頻度集計を行い、χ2検定を適用してプラセボ群との群間比較を行った。なお、本追加解析については開鍵後に計画され、当局の評価を受けて審査報告書に記載された。

治療期B [有効性評価項目]各評価時点において、計量値データは薬剤群別に基本統計量を算出、 計数値データは薬剤群別に頻度集計を行った。

*1:EE(Early Escape)基準[16週時において、圧痛関節数および腫脹関節数のベースラインからの改善が20%未満]に該当した場合、EE移行時(20週)の治験薬投与以降は治療期Bに移行した。EE移行時(20週)以降は、プラセボ群はナノゾラ30mgに、ナノゾラ30mg群はナノゾラ80mgに変更した。なお、ナノゾラ80mg群はEE基準に該当した場合でも投与量の変更なく継続した。

*2:投与開始1週時、4週時、以降4週ごとに52週時まで評価を行った。

*3:投与開始時、24週時に評価を行った。

*4:投与開始時、3日目、1週時、4週時、以降4週ごとに52週時まで評価を行った。

*5:投与開始時、1週時、4週時、以降4週ごとに52週時まで評価を行った。

6. 用法及び用量

通常、成人にはオゾラリズマブ(遺伝子組換え)として1回30mgを4週間の間隔で皮下投与する。

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